内科学会、外科学会|新専門医制度の基幹病院を300程度に集約する方向がアナウンスされる

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3月、東北大学の艮陵協議会や、地方大学で、新専門医制度の具体化が水面下ですすんでいることに歩調をあわせて、関連病院などをあつめた説明会が開かれていました。

そこでは、内科・外科ともに新制度の基幹型病院を300程度に何らかの形で集約をはかる方向が示されていましたが、4月に入ってからの内科学会などでの説明や、4月17日におこなわれた外科学会の新制度に関するアナウンスメントでは、そうした方向で新専門医制度の領域別プログラムのためのガイドラインが作成されつつあることを確認できます。

外科学会のガイドラインは、ホームページから確認することができます。外科学会は当初、現行制度となんら変わらないと主張してきましたが、外科の基幹型施設の条件は相当ハードルが高くなっています。

内科学会で示されている連携施設や特別連携施設については、人事権や給与問題、連携施設における研修期間など、まだまだ不明瞭な点が少なくありません。地域によっては基幹型が大学プラス1から2病院しかない場合、中小病院における医師養成への影響が懸念されます。

新専門医制度のめざす専門医像はスーパードクターではないことがうたわれていましたが、すすめられている制度設計では、内科領域や外科領域をはじめ、スーパードクターをめざすような専門医育成をすすめる内容になっているのではないかなど危惧されています。

一方で、総合診療領域についても総合診療医の医師像が明らかにされています。総合診療領域のハードルは、その他の領域とは異なり、施設や指導医の間口を広く取るような仕組みとなっているように見えます。総合診療領域の2階建て部分については、内科学会は依然として、ダブルボードは認めるものの、2階部分には総合内科専門医の取得を前提としているなど、総合診療領域を選択しづらい制度設計の問題点は克服されていません。総合診療領域の医師像として6つのコンピテンシーが示されましたが、そうした医師像はどこで育成されるかも重要となります。

各領域別や、基幹病院別の定数の配置についてはまだ表に出てきてはおらず、これからの課題となります。

4月18日に開催された臨床研修研究会では、総合内科専門医と総合診療専門医はどう違うのか、総合診療専門医ニアリーイコール家庭医・病院総合医ニアリーイコール総合内科専門医なのかをめぐって、制度をすすめる機構と学会との間に食い違いが大きいことなども議論の中で明らかになり、いずれにしても制度設計の中で中小病院の一般医がおきざりにされているのではないかとの不安の声も聞かれます。

(と)

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