【福島県民医連】2018年春に初期研修を始める医学生のみなさんへ
2018年春に初期研修を始める医学生のみなさんへ
福島県民主医療機関連合会
会長・医療生協わたり病院副院長 北條 徹
医療生協わたり病院 院長 遠藤 剛
同 医師研修プログラム責任者 渡部 朋幸
いよいよマッチングを前に研修プログラムをどのように選択するかお考えの事と思
います。すでに決められた方もおられると思いますが、今も考え続けているみなさん
には、ぜひ福島での研修を考えていただきたいのです。
震災・原発事故から7年が経ちました。来春卒業されるみなさんは2012年春に
入学された世代です。医学生として勉学を続ける中で、原発事故や放射線のことに関
心を持たれた方も多いと思いますし、被災者に心をよせてボランティア活動などで支
援活動に参加された方もいらっしゃることでしょう。
福島は今も様々な困難があります。生活と生業を取り戻せず、健康を害される方も
少なくありません。7年の年月は被災者にとっても加齢による困難を広げています。
福島では原発事故後に医師が急速に減少しています。今は事故前の医師数を回復し
ていると言われますが、中小規模病院では医師が減ったままで、避難指示地域では廃
業または再開のめどが立たない医療機関も多くあります。
こうした中でも、私たち福島県民主医療機関連合会(以下、福島県民医連)では医
師初期臨床研修に力を入れてきました。
震災・原発事故以降、私たちの研修センター病院である「医療生協わたり病院」の
初期研修プログラムに6名の研修医が参加しております。そのうち2名が現在後期研修
医として引き続きわたり病院で活躍しています。
福島県民医連は福島市、郡山市、いわき市、会津若松市、喜多方市で3病院・5診
療所を展開しています。また、白河市も含め特別養護老人ホーム・老人保健施設など
高齢者介護事業所も多数加盟しています。
地域包括ケアの時代と言われる中で、県民の医療・介護要求に基づいて、「人権」
を大切にする医療・介護活動を発展させてきました。
県民の放射線への不安に応える活動としても、被ばく状態を確認するホールボディカウ
ンターやファーストトラックファイバーなどの測定機器、食品の放射線量を測定するモニ
ターなどを活用しています。県民健康調査の一環として甲状腺エコー検診の施設登録をす
すめ、医師をはじめ放射線技師・臨床検査技師の資格取得に取り組んでいます。
私たちの研修プログラムは、こうした様々な困難に直面する県民の医療・介護要求にも
応えられる医師の研修を大きな特徴としています。
また、「患者さんを丸ごと診る」という臓器ごとに細分化せずに目の前の患者さんに
しっかりと寄り添うことができる研修スタイル、救急から在宅までつながりのある医療を
展開しているからこその研修の幅、3年目以降に必ず必要とされる医師の判断力と対応力
を身につけられるプログラムとなっております。
もちろん研修医一人ひとりを支える研修環境も整っておりますので、安心して研修して
いただけるよう病院全体でサポートします。
ぜひ、この機会に福島での医師研修プログラムについての説明をお聞きいただき、福島
県民医連の初期研修プログラムをご検討いただきたいのです。
マッチングに向けて大詰めを迎えている時期ではありますが、ぜひ福島県民医連の担当
者または医療生協わたり病院の研修担当者にお問い合わせいただきますようお願いいたし
ます。
なお、私たちはみなさんが希望される研修プログラムにマッチして初期研修をスタート
されることを願っておりますが、希望通りとならなかった場合にもご相談に乗らせていた
だきたいと思いますので、お問い合わせいただきたく思います。
みなさんが充実した初期研修を果たされますことを祈念しております。
2017年8月
【お問合せ先】
医療生協わたり病院 福島市渡利字中江町34番地
024-521-2056(代表)
(担当 医局事務課 東條・三浦)
E-mail igakusei@watari-hp.jp
HP http://www.watari-resident.com/
福島県民主医療機関連合会 福島市渡利字番匠町15-2
024-521-5205
(医師担当 安斎)
E-mail anz02@fuku-min.org
HP http://www.fuku-min.org/
掲載日:2017年8月31日/更新日:2017年8月31日